第1回 RFP(提案依頼書)を整理してみましょう!

1.まずは「プロジェクトの目的」「ご予算」「リリース日・サービス開始日」を整理しましょう。

立ち上がったプロジェクトでまず行わなければならないことは、RFP(提案依頼書)を整理する事です。
・今回のプロジェクトで何をおこないたいのか?=「プロジェクトの目的」
・いくらの予算で実現させたいのか?=「ご予算」
・いつまでにリリースしたいのか?もしくはサービスを開始したいのか?=「リリース日・サービス開始日」
をまず整理すべきです。

RFP(提案依頼書)

2.続いて具体的に要求事項を整理いたしましょう。

目的、予算、リリース日が決定したところで、今回のプロジェクトで具体的に課題解決やサービス向上のために実現しなければならない要求事項を整理します。

RFP(提案依頼書)サンプル

要求事項を整理することによるメリット、デメリットは以下の通りです。

見積比較の際に基準ができ、精度の高い比較検討が可能になる。
要求事項を整理することにより、見積依頼するパートナーへの明確な作業範囲を明示できるため、 見積項目をある程度特定でき、精度の高い比較検討ができる。

部署間、パートナー間、受発注間の共通言語となる。
要求事項を共通言語化することで、責任分担、作業範囲を明確に分割し、タスクの依存関係を明確にでき、上手く調整すればタスクを並走してプロジェクトを進めることができる。

各要求事項に対するKPI(重要業績評価指標)を設定できる。
要求事項を共通言語化することで、各項目にKPI(重要業績評価指標)を設定することができる。 ビジネスゴールが達成できているかを将来的に定量的、定性的側面から検証することできる。

見積比較の際に基準が無いため、提案内容に依存し、見積金額が高額になるリスクが上がる。
要求事項が明確でなければ、なんとなくのイメージを伝えて、出てきた提案内容によって比較、検討するしかありません。提案内容には必要としない機能が盛り込まれている可能性も高まり、その結果必然的に見積金額は上がってしまいます。金額感を揃えるために、要求事項を整理したりと2度手間、3度手間と発生し、見えないコストが膨らむリスクも高まります。

作業範囲が曖昧だった結果、手戻りの作業が増える。結果機会損失の増大を招く。
RFP(提案依頼書)を明確にしていないがために起こり得るリスクとして、
・社内、外を問わず作業範囲、責任範囲が不明確となり、結果、手戻り、余計な作業の発生
・スケジュールの遅延による機会損失の発生
・作業担当者のモチベーションの低下などが発生する可能性が高まります。

プロジェクト失敗
要件が整理できていない結果、必要の無い機能の実装やサービスの提供、本来必要だった機能やサービスの欠如を招くリスクが高まり、結果プロジェクトの失敗を招く可能性が高まります。

3.共通言語を使うからこそ互いの認識違いが理解でき、誤差を修正することができる。

お客様により良いサービスを提供したい。現状の課題を解決したい。という思いは同じであたとしても、ゴールまでのプロセスは人それぞれの頭の中で異なるのが当たり前です。
各担当部門、各担当者で実現したい施策が異なれば、それぞれの想いを可視化し、整理をしていく事こそが最初のステップなのです。そうすることで、新たな課題やリスク、制約条件などが整理され、結果プロジェクトに介在しているリスクを最小限に抑えることが可能になるのです。今回ご紹介したのはほんの一部ですが、RFP(提案依頼書)を整理する事からプロジェクトマネジメントの概念を導入してみてはいかがでしょうか。

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